水力発電のメリット水力発電事業について

水力発電の増強が必要とされる理由

水力発電は、ベースロード電源として「(1)安定且つ、燃料費が無料」、「(2)雇用・生産誘発効果が高い」、「(3)地理的な発電ポテンシャルが高い」等の面で優れています。

確認埋蔵量に限りがある化石燃料等に比べ、水力発電は、他の再生可能エネルギー資源同様、持続可能な資源を活用するものであり、エネルギー安全保障上の懸念の無いものですが、その中でも特に以下の観点から、全国各地の水源地域など、「社会のために貢献できる発電事業」と考えます。

ベースロード電源は、季節・天候・昼夜問わず、一定量の電力を安定的に低コストで供給できる電源です。原子力・石炭火力・川の流れをそのまま使う水力・地熱発電などが該当します。

世界のエネルギー資源可採年数(可採埋蔵量/年産量)

出典 :経済産業省資源エネルギー庁「平成28年度エネルギーに関する年次報告」(第193回国会(常会)提出)より作成

(1)安定且つ、燃料費が無料

各種再エネ発電の中でも、 24時間安定した稼働が期待でき、二酸化炭素の排出量が少なく、燃料費が無料のため、初期投資回収後の事業性が高いです。

各種電源の1kWhあたりの発電コストにおける燃料費率

拡大して見る+

出典 :資源エネルギー庁「2014年の電源別の発電コスト」

1kWhあたりのライフサイクルCO2排出量
拡大して見る+

出典 :電気事業連合会「各種電源別のライフサイクルCO2排出量」(『原子力・エネルギー』図面集2015)より作成

(2)雇用・生産誘発効果が高い

2013年8月文部科学省科学技術・学術政策研究所「拡張産業連関表による再生可能エネルギー発電施設建設の経済・環境への波及効果分析」等で各種電源の中でも極めて高い雇用・生産誘発効果が確認されています。

(3)地理的な発電ポテンシャルが高い

同じ脊梁な国土地形・気象等、地理的な発電ポテンシャルが高い全国各地の水源地域全てに、公平な水力の恩恵を授けられます。

列島に降り注いだ雨は、3日とかからず海へ流出しています。豊富な水資源の持つ物理的エネルギー「本来の能力」をより活かすため、既存ダム等の更なる有効活用等、水力発電の増強による「水力エネルギーの最大活用」が強く望まれています。