関連技術等・ダム事例
国土交通省は、平成9年に河川法の目的に「環境の整備と保全」が位置付けられたことに伴い、「既存ダムの一層の有効活用」を図るため「ダムの弾力的な管理」に取り組んでいます。
既存ダムの有効活用事例(嵩上げ)
水道用ダムである既設のダムを11.4m嵩上げし、新たな農業用水源を確保。有効貯水容量を、21.8万㎥から55.4万㎥と2.5倍に増加。
渇水対策として、既存の水道用ダムを5.9m嵩上げし、有効貯水容量を、131.9万㎥から218.2万㎥と1.7倍に増加。
既存のダムを4.5m嵩上げし、出力を17,600kWから18,100kWと500kW増強。
弾力的なダム操作に関する指針等
国土交通省は平成9~11年度、全国7つのダムで、弾力的管理の試行を実施しています。
- 「ダムの弾力的管理指針(案)」…平成12年/国土交通省
- 「ダムの弾力的管理試験の手引き」…平成15年/国土交通省
- 「ダムの弾力的管理試験要領(例)」 …平成15年/国土交通省
- 「ダム操作の運用改善に向けた中間報告書」…平成24年/ダム操作に関する技術検討会
- 「弾力的管理試験の取り組み」…平成26年/独立行政法人水資源機構
- 「洪水概況予測・河川管理用アプリケーション(DIAS:Data Integration & Analytics System)」…平成28年/東京大学、京都大学、国立研究開発法人土木研究所、電力会社等
ダムの放流操作の流れ
※中部電力では、DIASにより、降雨観測が、1km×1kmメッシュから250m×250mメッシュとなり、降雨予測・高分解能が従来比16倍と向上した。
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出典 :「ダム管理におけるDIAS活用への期待」平成28年中部電力資料より作成